鷹です。
30代後半でノンキャリ国家公務員(地方局)からノンキャリ国家公務員(本省)へ転職し、その後40代になって民間企業へ転職しました。
民間企業へ転職した結果、「転職しない方がよかった」と思うことはないの?と聞かれることがあります。
民間から民間への転職ならまだしも、公務員から民間への転職となるとそう聞きたくなる気持ちもわかります。
そこで、私が公務員から民間企業へ転職した結果、良かったことと悪かったことをご紹介しますので、ぜにみなさんの転職活動の参考にしてください!
民間企業へ転職して良かったこと
健康的な生活が送れるようになった
もうこれが一番です!
トータルの勤務時間が圧倒的に短くなりましたので、夜仕事が終わってから寝るまでの間にゆっくりする時間がある!!!
今までは帰宅時間は平均して22時頃で、そこから夕飯食べたらあっという間に23時〜24時。
食事以外に娯楽を楽しんだりパートナーと談笑したり、とにかく心休まる時間というものがまるでありませんでした。
それが今は、仕事終わりにちょっと買い物に行ったり、ちょっとゴルフの打ちっぱなしに行ったり、それから帰ったとしてもまだ時間がある。
また、次に触れますが在宅勤務ができるようになったので通勤時間も減り、精神的にも肉体的にもゆとりのある生活ができるようになりました。
仕事以外にこんなに自由に時間を使えるんだ!と今もまだ感動しているくらいです。
在宅勤務ができるようになった
これも大きなポイントです。
私の転職先では、各自の判断で自由に在宅勤務をすることができます。
特に家庭の事情がなくても問題ありません。
ちゃんと仕事してくれれば、各自のやりやすいようにやってくれていいという環境です。
公務員もテレワーク制度はありますが、出社している人の方がスタンダードなので、職場で特定の話が出たり対面の打ち合わせがあったりすると、意図せずテレワークの人にその情報が共有されないこともあります。
またいまだに紙管理の文化なので「会社に行かないとあの資料が見れない」ということもあります。
出社した方が情報が得られて効率的に仕事ができる、というのが今の公務員です。
転職先は、在宅勤務している人の方がスタンダードなので、出社していないからといって他の人より得られる情報が制限されることはありません。
また何かしら紙で管理しているものというのもありませんので、会社に行かないと見れない資料というのもほぼありません。
在宅でも出社でも、必要な情報、得られる情報に全く差がないので、本当に自由に在宅勤務を選ぶことができます。
ちなみに私は、毎日在宅勤務だと体がなまっちゃうので、週2〜3回は出社するようにしています。
それも個人の自由です。
IT分野で専門性を身につけることができる
転職で、IT関連のコンサルタントになることができました。
世間のテクノロジーの進化を考えたら、この先IT分野の知見は必須だと考えていましたので、職種はIT関連で考えていました。
とは言え、私はエンジニアではありませんでしたので、ゴリゴリの技術を求められる職種には就けません。(20代であればまだしも、40代未経験からエンジニアへの転職はかなり条件を落とさないと難しいでしょう)
そこで活きてきたのが、公務員時代の情シス経験です。
情シス経験といっても、私はエンジニアとしてインフラ構築やソフトウエアの設定といった技術操作に携わったことはなく、ルールに添った運用をするポジションでした。
その経験を具体的に洗い出し、何ができるか言語化し、職務経歴書に記載して面接に臨んだのですが、おかげでコンサルタントでのIT職に就くことができました。
もちろん今現在の状況で十分ということではないので、IT関連の資格取得に向けた勉強を継続しています。
それがとっても楽しいんです!
そして今後も、公務員のようにてんで関係ない部署へ異動する…というようなことはありませんので、この分野で専門性を磨いていくことができると思うと、毎日ワクワクしながら仕事をすることができます。
自由に副業できるようになった
いやもう、何の制約もなく副業できるというのは自由でいいですね!
公務員といえば副業禁止といっても過言ではありません。
副業だけでなく国家公務員倫理法等による利害関係者との付き合いに制限があったり、とにかく息苦しかったです。
それが今は、自由に副業していいし、何なら会社側も、会社以外での活動を推奨し、そこで得られた知見を会社に還元することを求めているくらいです。
そして副業は、自分の力で収入を得るというスキルを身につけることができますので、このご時世、不透明と言える将来に対する保険にもなります。
自分の人生に自分で責任を持つ生き方ができると感じています。
人間関係が改善した
私は民間企業へ転職して、人間関係が改善しました。
ただ、人間関係は人との相性なので、民間企業だからと言って問題が起きないというものではありませんが、事実として私は人間関係が改善しました。
おそらく理由としては、転職先に「変化を受け入れる風土がある」からだと考えています。
私が本省勤務時代に相性が悪かった相手は、「ザ・昭和」みたいな人でした。
旧態依然の方法に固執し、改善策を提案すると重箱の隅をつついて否定し、変化を避ける。
片や私は、公務員も時代の変化に合わせて新しい考え方を取り入れるべきたという姿勢です。
そのため、私の提案が受け入れられることはありませんでしたし、基本的に人はみな「変化を嫌う」生き物ですから、その人に限らず組織全体として現状維持を選択していました。
けれど転職先はさすがIT企業というだけあって、「変化」というものには敏感です。
もちろん、その中でも変化を避けがちな人はいますが、公務員の世界にいる人とはそもそもスタート地点が違いますので、ある程度の変化は大前提として受け入れており、大きな変化を嫌う程度です。
その、「ある程度の変化」が全く受け入れられないのが、私が勤務していた本省でした。
転職先は、組織として、変化することを前提として受け入れているため、私のような新参者も、そしてその新参者の意見も受け入れてくれる環境があります。
このような環境は、働くに当たって安心感をくれますので、必然的に人間関係も穏やかになります。
(私個人として人間関係に問題がないのではなく、会社全体を通して穏やかだと思います)
民間企業へ転職して悪かったこと(後悔したこと)
続いて、民間企業へ転職して悪かったことをご紹介します。
ない(笑)!
いろいろ考えてみましたが、転職して悪かったこと、後悔したことが思いつきません!
転職する前は、「本当に転職してしまって良いんだろうか」「後悔しないだろうか」と悩みに悩みまくり、なかなか一歩が踏み出せないでいましたが、それは一体何だったんだろうと今では思えます。
新しいことに踏み出すときは、やはり勇気がいるものですし、不安な気持ちにもなるものです。
でもいざ勇気を振り絞って転職してみたら…何のことはありません。
まさに案ずるより産むが易しです。
実際に公務員から民間企業へ転職してみた私の感想としては、公務員を辞めて困ることもないし、良いことづくめ!ということです。
しいて言うなら給料が下がった
それでも何か悪い点はないかと言えば…多少給料が下がったことでしょうか。
公務員時代は平均して毎月50時間程度の残業をしていましたので、残業代がまるまるなくなりました。
ただ、代わりに得られた時間で健康的な生活を送ることができていますので、これを悪い点とは全く捉えていません。
普段はあまり意識することがありませんが、健康より大事なものはありませんからね。
そして、残業代がなくなっただけで、基本給としてはほぼ維持していますので、本質的には給料は下がってはいません。
ただし、残業代込みで家計を回している場合は、残業代がなくなると単純に生活が苦しくなります。
私は残業が多い部署にいましたが、残業代を含めてお金を使っていると「残業しないと生活できない」ことになってしまうため、そうならないように管理していました。
残業したくないのに、残業しないと生活できないような収支ではお話になりませんからね。
しいて言うなら公務員ブランドを失った
これもしいて言うなら…ですね。
公務員という肩書に誇りを持っている人にとっては公務員「ブランド」かもしれませんが、私はむしろ公務員であることを恥ずかしいと思うこともありましたので、ブランドもへったくれもありません。
私にとって、公務員であることの唯一のメリットは、住宅ローンを組むときに最優遇金利であっさり通ったというところでしょうか。
たまに、結婚相手を探すのに有利(公務員であるだけで一定の人気がある、公務員と言えば相手の親が喜んでくれるなど)と言う人もいますが、それはその人の本質ではなく「肩書」を見ているだけですので、それをいいとするかどうかは、まあ人それぞれの感覚でしょうか。
「公務員である」ということを使って人生をうまく回ってきた人であれば「公務員ブランド」は重要かもしれませんが、そうでなければ住宅ローン以外で実質的に得することはないのではないでしょうか。
良かったと思えるか悪かったと思うかは、転職先による
民間企業へ転職して良かったと思うことと、悪かったと思うこと(まあ、ないんですが)を紹介しましたが、これはすべて転職先に恵まれたから言えることです。
転職先の企業のネームバリューや募集要項に記載されている魅力的な条件だけを基に転職先を選んでしまうと、「思っていたのと違った」「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性があります。
でも、公務員から民間企業へ転職した人の話を聞いたりブログなどを読んで、「後悔した」「公務員を辞めないほうが良い」と言っている人って少ないと感じています。
調査したわけではないので、私個人の感想ですが、公務員を辞める人は、
自分自身が公務員を続けることにどういう問題があるのか、どうすればその問題が解消するのか、そのためには何をどうすればいいのか
といったことを自分で考えることができる力がある人だと思います。
そして自分で考え、真剣に転職活動し、ネームバリューや魅力的な条件だけでなく、悪い点も含めて検討することができるので、後悔することなく「転職してよかった!」と感じているのだと思います。
まとめ:真剣に考え、覚悟を持って転職すれば後悔はしない!
私が民間企業へ転職して良かったこと、悪かったことをご紹介しました。
転職すればすべての人がハッピーになる、というものではありませんが、真剣に考えて悩んで、覚悟して転職をした人であれば後悔することはないと言えるのではないでしょうか。
この記事をここまで読んでくださったあなたは、きっと真剣に考え、悩んでいるのだと思います。
今はまだ苦しいかもしれませんが、覚悟ができたら思い切って飛び込んでみてください。
そこにはきっと幸せな未来が待っています!
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