増加の一途をたどる「公務員離れ」!その本質は?

30代後半公務員の転職

鷹です。

30代後半でノンキャリ国家公務員(地方局)からノンキャリ国家公務員(本省)へ転職し、その後40代になって民間企業へ転職しました。

最近、「公務員離れ」という話をよく耳にすると思います。

公務員試験応募者が減っていること、そして中途離職者が増えている実態があります。

公務員離れの実態

令和6年5月に公表された、人事行政諮問会議の中間報告にて以下のグラフが掲載されています。
(人事院の令和5年度年次報告書から抜粋)

https://www.jinji.go.jp/kouho_houdo/koumuinhakusyo/hakusho/R5/1-1-03-4.html

国家公務員採用試験申込者数の推移

採用10年未満の在職年数別退職者数(総合職試験採用職員)

国家公務員の応募者数が年々減少していること、採用10年未満の総合職という「若手官僚」の退職者数が増加傾向にあるということがわかる表です。

採用10年以上の職員も退職者数は増えていますが、若手職員と比較するとその数は少ないものです。

ただでさえ、年齢が上がってからの転職は若い人よりハードルが高い上、公務員として20年近く勤務していた人が民間企業へ転職するというのは、民間企業から民間企業へ転職する人と比べると困難であることは想像に固くありません。

なぜ公務員離れが起きているのか?

では、なぜ公務員離れが起きているのでしょうか。

一般的には以下のとおり言われています。

給与や待遇の相対的な低下

公務員の給与や福利厚生は、民間企業と比較して安定していますが、近年の経済成長や物価上昇に伴い、民間企業の給与水準が向上したり、企業内でのキャリアアップの機会が増える中で、公務員の相対的な魅力が低下しています。

業務の複雑化・過重労働

公務員の仕事は多岐にわたり、法律や規則に基づいた細かい業務が求められます。

これが一部の職員にとってはプレッシャーとなり、労働環境が過酷だと感じられることがあります。

また、組織内での人手不足や予算削減により、業務量が増加し、負担が大きくなっているケースもあります。

民間企業の魅力の増加

民間企業、特にIT業界やスタートアップ企業などの成長分野では、給与や福利厚生、柔軟な働き方などが魅力的であり、若い世代にとってはそちらの方が魅力的に映ることが多いです。

また、自己成長やチャレンジ精神を重視する傾向もあり、安定を重視する公務員職よりも自由度の高い民間企業でのキャリアを選ぶ人が増えています。

社会的イメージの低下

公務員が社会的に注目されることが少なくなり、特に若い世代においては「安定しているけれども面白くない」という印象を持たれることが増えています。

また、行政改革や地方自治体の経費削減などが進められる中で、仕事の内容や役割が単調に感じられたり、モチベーションが低下することがあります。

働き方改革と労働環境の改善

公務員は働き方改革の影響を受けており、効率的な働き方やIT技術の導入が進んでいるものの、依然として人事評価や昇進制度が厳格で、柔軟なキャリアパスが少ないと感じることがあり、これが離職や他の職業への転職を促進する要因となることがあります。

公務員離れの本質は終身雇用の崩壊

一般的に言われる公務員離れの理由は上記のとおりですが、私は、それは本質ではないと思っています。

なぜなら、そもそも一つの職場で定年まで働き続けるという考え方自体が崩壊しつつあるからです。

そういう前提で就職先を探すとき、入省して10年程度は下積みで、ろくなスキルアップができないとなると、公務員は新卒から選ばれる可能性が下がります。

つまり、給与を上げたり勤務環境を改善したところで、公務員離れが止まることはありません。

生涯現役として生きていくということが当たり前になりつつある今、現役の間にスキルアップができるような仕事を選択し、そしてキャリアアップのために転職を繰り返す、これが今の時代を生き抜く最適な職業選択なのです。

まとめ:公務員離れは止まらない。私たちが考えるべきは・・・

以上、公務員離れの実態とその本質について解説しました。

公務員離れが止まることはありません。

それは、公務員という仕事が魅力的ではないからではなく(多少、その要素もあるかもしれませんが)、そもそも公務員として一生働いていこうと考える人が少なくなっているからです。

考えるべきことは、いかに公務員離れを阻止するかではなく、人がどんどん入れ替わる中で、いかに優秀な人材を確保し続けるかということ。

そして人がどんどん入れ替わる中で組織と業務の質を維持しつづける仕組みづくりです。

私たちはといえば…、自分自身の将来を第一に考え、最適なキャリアパスとして必要があれば転職も選択すればよいのだと思います。

終身雇用の時代はもう終わります。

自分のキャリアは主体的に選択しましょう!

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