学歴は本当に重要?国家公務員と学歴の関係性を解説!

30代後半公務員の転職

鷹です。

30代後半でノンキャリ国家公務員(地方局)からノンキャリ国家公務員(本省)へ転職しまし、その後40代になってから民間企業へ転職しました。

なぜ「国家公務員」=「高学歴」というイメージが強いのか?

「国家公務員」(特に総合職)=「高学歴」というイメージが強い傾向にあります。

その理由は、国家公務員総合職の出身大学別合格者数が毎年公表され、実際に東大卒などの高学歴者の合格者が多いということが一つあるからです。

それが国家公務員(総合職)の価値を高めている要素だったと言えます。

ただし、その頼みの綱である東大卒者の公務員志願者が減少傾向にあるため、国は危機感を抱いています。

だから?なのか、東大卒の希少価値が高まり、「東大卒の人を採用したい!」という各省庁の思惑が高まっているように感じます。

私も本省勤務のとき、「業務説明会に東大卒の人が来ていた!ウチの官庁訪問に来てもらえるように何とか勧誘できないか」と言っている上司がいました。

業務説明会に来ているだけでまだ本人と話したわけでもないのに。

・・・少し話がそれましたが、「国家公務員」=「高学歴」というイメージは、上記のように実態が伴っており、その実態が公表されていたことに起因します。

しかし今は、その高学歴大卒の公務員志願者が減り、「国家公務員」=「高学歴」のイメージは崩壊しつつあります。

実際のところ、高学歴だと優秀なのか?

本省では、常日頃から「あの上司は◯◯大卒なんだよ」と言ったように、出身大学名が話題に出ます。入省直後に話題になるくらいならまあわからないでもないですが、ずーっと、いつまで経っても出身大学の話ばかりです。

もちろん、当の本人はそう噂されて鼻高々です。

社会人として10年、20年、30年と働いてきて、いまだに出身大学の話になるなんて。あなたの価値は、この10年、20年、30年働いてきた実績ではなく、数十年前に卒業した大学名ですか?と聞きたくなります。

果たして、高学歴の人はそんなに優秀なのでしょうか?

高学歴だから優秀なのではなく、そもそもその人が優秀

私が公務員として働いているときも、「やっぱり総合職の人は優秀だよ。特にあの人は◯◯大卒なだけある。自分はとてもあんな仕事はできない」と言っている一般職の人がいました。

でもこの考えには違和感を覚えます。

正確には、◯◯大卒だから優秀なのではなく、◯◯大卒でなくてもその人は優秀なのです。

そしてその人は、割り当てられた業務の中で最善の成果を上げているというだけです。

本省の人は、ここを勘違いしている人ばかりです。

一般職の人でも総合職の人以上に優秀な人もいる

私は採用された当初は地方局勤務でしたので、周りに総合職はほとんどいませんでした。

それでも仕事がデキる先輩、尊敬できる上司はたくさんいましたし、その人たちの中には高卒という方もいました。

その後本省へ転職して、周りに総合職の方がいっぱいいる世界に来ました。

そしたら、、、ん?

確かに総合職には優秀な人がたくさんいましたが、自分がこれまで見てきた優秀な先輩、尊敬できる上司と比べて・・・別に圧倒的な差があると感じることはありませんでした。

別に総合職じゃなくても、最終学歴が高卒でも、優秀な人は優秀であり、総合職だからと言って人外に優秀だということはないという事実がそこにありました。

割り当てられている業務が違う

その人が優秀かどうかは学歴ではわかりません。

同じ土俵に立ったら、東大卒が高卒に負けることは大いにあり得ます。

ただし、国家公務員ではそのようなことは起こりえません。

なぜなら、東大卒(総合職)と高卒(一般職)は割り当てられる業務が異なり、そもそも同じ土俵に立てないからです。

国家公務員には様々な職種がありますが、大きく分けると「総合職」と「一般職」に分けられます。

そしてこの二種の違いは、割り当てられる業務と昇進スピードの2つです。

総合職試験に合格して採用されれば、特別優秀な勤務成績を上げなくても、国の施策として重要な政策立案業務に従事することができ、一般職と比較して早いスピードで出世します。

一般職試験に合格して採用されれば、特別優秀な勤務成績を上げなければ、総合職のような出世スピードに乗ることはできません。一般職でも政策立案業務に従事できるチャンスはそこそこあるのですが、総合職の出世スピードに乗ることはほとんどできません。

同じ土俵に立っていない以上、仮に一般職として優秀な成果を上げているとしても、総合職よりも優秀かどうかは比較できない…そういうロジックです。

ちなみに…「同じ土俵じゃないのだから出世コースが異なるのは当然」という考えもあると思います。

営業マンとエンジニアの人を比較して、どっちが優秀だとか、エンジニアは営業マンより出世できないとか言うのは変だろうという理屈です。

でも国家公務員の総合職と一般職においては、その考え方はちょっとズレてます。

たとえば、営業マンとエンジニアが比較できないのは、営業マンには営業マンの出世コースがあり、エンジニアにはエンジニアの出世コースがそれぞれあるからです。

でも、国家公務員の総合職と一般職は、業務内容が異なるのに同じ出世コースに乗せられます

学歴と仕事のパフォーマンスの関係

学歴と仕事のパフォーマンスに関連性はあるのでしょうか。

googleの採用基準

知る人ぞ知る大企業googleは、長い時間をかけた研究の結果、大学のブランド名と入社後の仕事のパフォーマンスには関連性がないということ、そして学歴と入社後の仕事のパフォーマンスにも関連性がないということを発見したそうです。

googleも昔は有名大学卒の人を採用していたそうです。そういう人が優秀な人材であると信じて疑わなかったということです。

ですが、長い時間をかけて社員の学歴と仕事のパフォーマンスについて研究を続けた結果、上記の事実に辿り着き、採用基準から学歴はなくなったとのことです。

もちろん、それ以外の厳しい採用基準がありますので、入社するのが簡単だということではありません。

この研究結果の数値など具体的な情報が公表されているものではありませんが、googleのラスズロ・ボック氏やピョートル・フェリクス・グジバチ氏の著書などから把握できます。

勉強ができることと仕事ができることは違う

googleの研究は、きっと大量のデータと緻密な分析により導き出された結果だと思います。

数値で表れた結果だからこそ説得力がある情報です。

説得力の有無を度外視すれば…感覚でもそれはわかります。

めちゃくちゃ当たり前のことを言いますが、勉強ができることと仕事ができることは違います。

学歴フィルター自体は別に悪い仕組みではないと思いますし、多くの受験生の中から選別するために、いったんフィルターをかける必要性もあると思います。

とは言え。繰り返しになりますが、勉強ができることと仕事ができることは違います。

日本の勉強の特徴に、先に答えがあって、その答えを覚えるまたは答えの導き出し方を覚える、そういう特徴があります。

でも仕事は違います。答えのある仕事もありますが、基本的には答えを自分で探し、その答えへ辿り着く最適の方法を考え出し、実践することです。

前者の勉強方法を重ねて有名大学を卒業したとしても、後者の勉強をしたことがない人は、仕事では役に立ちません。

誰かが答えを出してくれないと動けない、その答えへの辿り着き方もマニュアル化されていないと実践できない。

このような人は、高学歴の人にもたくさんいるということを、この目で見てきました。

優秀な人には国家公務員一般職は不向き

このとおり、国家公務員は総合職であるというだけで評価され、出世します。もちろんよほどの問題児であれば別ですが、総合職試験に合格して採用されれば、それだけで出世コースです。

反対に一般職試験に合格して採用されれば、その人がどれだけ優秀であっても、基本的には出世コースには乗りません。

制度としては、「一般職の人でも優秀な人は積極的に主要ポストへ登用する」ことにはなっていますが、所詮は単なる制度であり、一例出れば大騒ぎです。◯◯省の☓☓に初めて一般職採用の人が登用された!ってニュースになるくらいですから。

国家公務員は、一般職の人にとっては、能力、実績が正当に評価される世界ではありません。

優秀な人で、実績と能力で評価されたいと考える人は、さっさと国家公務員の世界から離脱すべきです。

まとめ

学歴にこだわる国家公務員の実態について解説しました。

一昔前までは、確かに学歴は社会を優位に生き抜くために重要な要素だったことには間違いありません。

でも今は、価値観の多様化やテクノロジーの進化により、いわゆる「成功者」に学歴は関係なくなってきています。

社会人になって数十年と働いてきて、いまだに「◯◯大卒」と言っている人は、数十年間もかけて何者にもなっていないということです。

学歴にこだわる職場にいても、優秀な人は報われません。

優秀な人ほど国家公務員から離脱することをおすすめします。

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