【比較】国家公務員から民間企業への転職!給料や労働環境の変化を大公開!

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鷹です。

国家公務員の方で、今仕事に悩んでいる、転職を考えている…でも、民間企業への転職なんて怖くてとても踏み出せそうにない…という方、実はたくさんいると思います。

特に、転職した結果どんな状況になるのかが不透明ということが一番不安に感じる点ではないでしょうか。

私自身がそうでした。

転職した結果、どうなるのか?良かったと思えるのか?後悔するのか?

不安でたまらなかったので、実際に国家公務員から民間企業へ転職した人のブログや記事などを読みあさりました。

そして実際に転職した人たちの経験を知り、「不安に思うのは私だけじゃない」と安心できたり、また転職後の実態を少し知ることで勇気を持つことができました。

ただ、「感想」が多く、細かいところがよくわからない…。

感想は感想でとても参考になりましたし、知りたかった情報です。

でももう少し、実態が知りたい。

なので私も、今の仕事を続けるべきか悩んでいる公務員の方のお力になれればいいなと思い、今回思い切って、自分の状況を公開することとします!

実際に国家公務員から民間企業へ転職した人の実態を知ることで、今悩んでいる公務員の方が安心して転職に踏み出せるようになるのではないかなと思います!

【一覧】国家公務員から民間企業へ!転職前後の比較

早速ですが、国家公務員から民間企業へ転職した結果、給料や働き方など、どのような変化があったのか公開します!

転職前(国家公務員)転職後(民間企業)
業種国家一般職IT企業
働き方(労働時間制度)固定時間制裁量労働制
標準勤務時間7時間45分7時間(※1)
勤務開始時間と終了時間9時30分〜18時15分
(昼休憩1時間)
9時30分〜17時30分(※1)
(昼休憩1時間)
給料(年収)基本給はさすがにヒミツですが、残業代は約200万円転職前と比較して約200万円ダウン
時間外労働(残業)約50時間/月約20時間/月(※2)
通勤時間片道約1時間(往復2時間)片道約1時間(往復2時間)
テレワーク(制度)事前申請+許可自由
テレワーク(活用状況)月1回〜週1回程度
(私はほぼ0でした)
自由
(私は週3回程度)
休暇年間20日(20日を限度に翌年度繰越可)年間20日(20日を限度に翌年度繰越可)
福利厚生(人間ドック)助成金上限2万円前後(※3)提携病院なら無料
一月当たりの勤務時間
(標準勤務時間+残業時間)
(一月を20日間とした場合)
205時間160時間
時間単価
(年収/一月当たりの勤務時間×12月)
ほぼ維持
副業原則禁止自由
※1 裁量労働制のためこの時間に縛られることはないが、基本的な勤務時間と勤務開始・終了時間として会社から示されているもの
※2 標準勤務時間×一月の勤務日数を超えた時間として表している。裁量労働制のため、「時間外労働」という概念はない
※3 共済組合ごとに助成金上限は異なる

【解説】国家公務員から民間企業へ!転職前後の比較

転職前後の勤務状況等について比較の表を記載しましたが、ひとつずつ解説します。

働き方(労働時間制度)

国家公務員の働き方は、基本的に固定時間制です。

フレックスタイム制も導入されていますが、限定的な活用にとどまっています。

転職後は、裁量労働制となりました。

業務スケジュール上問題なければ、働く時間が何時間であろうと問題ありません。

「遅刻」「早退」という概念がなく、時間休の取得という考えもありません。

お客様に迷惑がかからず、仕事をきちんと遂行すれば、何時から勤務を開始しようが、何時に仕事を終えようが、その日何時間働こうが自由です。(もちろん報告はします)

勤務時間

国家公務員の勤務時間は、一日あたり7時間45分です。
これは、「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」(勤務時間法)で、1週間あたりの勤務時間が38時間45分と規定されているところからきています。

転職後の勤務時間は7時間です。
民間企業の場合は、労働基準法で労働時間(法定労働時間)は8時間が上限となっていますが、これ以下であれば何時間でもOKです。

そのため、企業によっては標準勤務時間は8時間フルのところもありますし、私が転職した民間企業のように7時間というところもあります。

よく見かけるのは、7時間45分、7時間30分のあたりという印象です。

さすがに7時間未満の企業は見かけたことがないので、7時間というのは標準勤務時間としては短いほうだと思います。

なお、私の場合は裁量労働制なので、上記のとおり一日当たり何時間働くかは自由です。(まあ、みんな7時間働きますけどね)

給料(年収)

年収も公開した方がきっとみなさんのお役に立つだろうな…とも思ったのですが、悩んだ結果、年収そのものを公開することは差し控えることとしました。すみません。

私が民間企業へ転職したのは40代前半です。

人事院が国家公務員の平均年収を公表していますので、そちらを参照してください。概ねその近辺です。

なお、年収そのものを公開しない代わり、内訳を少し公開します。

転職直前の年収には、残業代約200万円が含まれています。仮に残業が年間0時間だったとしたら、この200万円はなかったことになります。

転職前の年収:X + 残業代約200万円

転職後の年収:X

ということです。

つまり、転職後の年収は、転職直前のポジションで、毎日残業なしで働いた場合と同じということです。

ちなみに裁量労働制のため、残業手当の支給はありません。何時間働こうとこの年収です。

額面の年収は大幅に減少しましたが、転職後の残業時間や通勤時間・テレワーク状況を踏まえると実は悪くない金額です。

残業時間や通勤時間・テレワークについては、次に記載しています。

というか、そもそも前職でも残業しなければこの金額だったわけで、それを年収ダウンと表現するかどうかは人ぞれぞれです。

時間外労働(残業時間)

転職直前は、平均して月50時間程度の残業をしていました。

平均なので、これより少ない月もありましたが、反対に多い月もありました。多い月では80時間近く残業をしていたときもあります。

転職後は、平均して月20時間程度の残業です。

ここでいう残業時間とは、「7時間×ひと月の勤務日数」を超えた時間のことです。

たとえば、今月の平日が20日間あったとしたら、今月ひと月の標準勤務時間は7時間×20日間=140時間です。

残業時間が20時間の場合、ひと月の勤務時間が140時間+20時間=160時間だったという計算になります。

ちなみに、裁量労働制なので、一日7時間働かない日もあります。

ある日は7時間働き、ある日は4時間、ある日は9時間…と毎日の勤務時間を合算した結果、一月の勤務時間が160時間だった=その月の残業時間は20時間だったという考え方です。

通勤時間/テレワーク

通勤時間は、転職前後でほとんど変化はありません。

そして通勤時間と合わせて説明すべき重要な点はテレワークです。

国家公務員は制度としてテレワークはありますが、ほとんど活用しない(できない)人も大勢いました。めちゃくちゃ活用している人で週2回程度。それも事前の申請と上長からの許可が必要です。

私はほっとんど活用していませんでした(過去に1度くらい使ったことがある…くらいです)。

そもそも出社している人の方が多いので、自分一人だけ毎日テレワークする・・・というツワモノはあまりいません。空気を読む日本人らしいです。

加えて、国家公務員の業務は、そもそもテレワークがしづらい業務形態という特徴もありますね。

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転職後の民間企業では、テレワークの方がスタンダードです。(出社している人の方が少なく、会社に行ってもガラガラ!)

テレワークをするのにいちいち事前申請や許可など不要で、各自の判断で好きにすればよいのです。

テレワークするのに理由がいらないので、今の民間企業では「出社する理由がある日だけ出社」という人がほとんどです。

そして、テレワークの最大のメリットは、通勤時間と通勤のための準備(着替え等の身支度)の時間がなくなることです。

さらに、出社するとなると「9時30分の勤務開始時間に間に合うように、9時20分くらいには会社に着いて準備して…」「電車が遅延すると困るからちょっと早めに家を出て…」という風に動くところですが、テレワークであれば、勤務開始のぎりぎりまで自宅で自由に過ごせます。

朝の時間に余裕があることで、精神的にも余裕を感じられます。

カットできるのは時間だけではないのです。

私の場合は通勤に片道1時間(往復2時間)、家を出る前の準備に20分前後かかり、会社には10分前くらいに到着するようにしていたので、テレワークの日は約2時間30分程度、時間の省略ができます。

この時間は睡眠時間に充てることもできますし、勉強などにも充てられます。

私は、テレワークの日が続くと体がなまりそうで…あまり連日でテレワークすることはありませんが、テレワークが自由にできるという環境のおかげで、かなり時間を自由に使えるようになりました。

休暇

年間の休暇日数は公務員時代と同じです。

企業によっては、採用から数ヶ月経たないと有給を付与されないところもありますが、私の転職先は、採用時に付与してくれるところでした。(もちろん、採用のタイミングにより付与日数は異なります)

なお、現在は裁量労働制なので、時間休の取得はできません。

一日のうち、一部の時間だけ休みたい場合は、単純にその時間だけ働かなければ良いのです。裁量労働制ですから。

もちろん、お客さんやチームのメンバーに迷惑がかからないように配慮する必要はありますが、基本的に、お客さんとは打ち合わせが入ってなければほぼ問題ありません。

福利厚生(人間ドック)

福利厚生の中でも人間ドックに特化した理由は、前職(本省)で人間ドックを受診したら、自己負担額がめちゃくちゃ高額でびっくりしたからです。

え、人間ドックって職場で全額負担してもらえるんじゃないの・・・?

実は国家公務員共済組合から出る補助金は、20,000円前後が一般的のようです。共済組合ごとに金額は多少異なるようなのですが、おそらく大幅に異なることはないと思われます。

共済組合の病院で、オプションなしで受診しても35,000円前後かかります。標準的な病院でオプションなしで45,000円前後です。

なのに補助金は20,000円ちょい。自己負担額で20,000円を超えます。

これには衝撃を受けました・・・。

転職後の民間企業では、自己負担額が5,000円程度。しかも健康保険組合提携病院であればそれも無料。もちろんオプションを付ければ自己負担が発生しますが、標準コースが無料なので安心してオプションを選択することができます。

公務員は福利厚生が手厚いと聞いていましたが、ぜんぜん違うじゃん!!!!って思ったできごとです。

一月当たりの勤務時間(標準勤務時間+残業時間)

標準勤務時間と時間外労働(残業時間)については上記で触れました。

一月当たりの勤務時間トータルは、

転職前(国家公務員):205時間

転職後(民間企業):160時間

です。45時間の差があります。これを一日当たりに換算すると、約2時間です。

国家公務員時代と比較すると、毎日2時間も勤務時間が少なく済んでいます。

またテレワークの日であれば、これに加えて通勤時間や準備時間(私の場合は2時間30分)もさらに余裕が生まれることになります。

4時間30分です!国家公務員時代と比較して、一日当たり4時間30分も時間に余裕があります!!!

4時間30分もあれば一体何ができますか?

平日の夜にお買いものに行ったり、映画を見たり、運動したり、勉強したり…、そしてゆっくりご飯を食べても早い時間に就寝することができるし、朝もゆっくり起きられます。

とても人間らしい生活ができています!

時間単価

さて、時間単価については、ほぼ維持です。

時間単価は、

転職前(国家公務員):年収/205時間×12ヶ月

転職後(民間企業):年収/160時間×12ヶ月

で算出できます。

この計算では、転職前後で時間単価はほとんど変わりません。

が、本来時間単価は、その日働くに当たって拘束される時間で考えるべきです。

だって通勤時間も出勤のための準備も、全てその日仕事するためにかかっている時間ですから。

国家公務員時代は、一月の勤務時間は205時間です。

ただし、これに加えて毎日往復2時間と、家を出る前の準備20分、会社には10分前到着、ということで一日2時間30分も仕事のために余分に拘束されています。

つまり、国家公務員時代における仕事のために拘束されている時間は、205時間+(2.5時間×20日間)=255時間です。

これを踏まえると、時間単価の計算式は、

転職前(国家公務員):年収/255時間×12ヶ月

となります。

一方、転職後は週3回程度テレワークしています。つまり、仕事のために2時間30分拘束されている日は、ひと月当たり8日間だけです。
(私は週3回程度ですが、ひと月のうち一日出社するかしないかというくらい、ほぼテレワークという人もいます)

そのため、転職後における仕事のために拘束されている時間は、160時間+(2.5時間×8日間)=180時間です。

つまり転職後の時間単価は、

転職後(民間企業):年収/180時間×12ヶ月

です。

これで計算すると、転職後の時間単価の方が約300円ほど高くなります

バイトで例えると、時給1500円と1200円の違い…というとわかりやすいでしょうか?

10時間働くと3,000円の差、100時間働くと30,000円の差です。

年間で2,000時間〜3,000時間働くので、600,000円〜900,000円の差です。

年収の総額では確かに大幅に下がりましたが、時間単価は上がっているので効率的に収入を得られるようになったと言えます。

副業

国家公務員は、基本的に副業が禁止されています。

不動産賃貸や太陽光発電(売電)など、ごく一部の副業については認められていますが、それ以外(スキルを磨いてサービス提供する、せどりするなど)は基本的には認められていません。

転職後の民間企業では、副業が自由です。職場には執筆活動やコンサルなど、本業以外で収入を得て、その経験を本業へ活かしている人もいます。

職場としても、本業へ還元してくれているので副業大歓迎という環境です。

給与総額は減りましたが、上記のとおり時間単価が上がって効率的に収入を得られるようになった上に時間も増えたおかげで副業することができるようになりました。

副業で収入を得られるようになり、そしてスキルアップにつながるのなら、文句はありません。

変化したものは目に見えるものだけではない

国家公務員から民間企業への転職前後での給料や労働時間などの変化について解説しました。

これらは、目に見える変化です。

でも、転職した結果、目に見えない変化もあり、私にとってそれは思いのほか大きな影響がありました。

ストレスの軽減

働く時間そのものや、出社に伴う時間が減ったことにより、時間的なゆとりができたということを解説しましたが、これはそのままストレスの軽減にもつながりました。

「ストレスの軽減」なんて抽象的ですが、まず朝起きたときの気持ちの違い。

国家公務員時代は、

「あーまた今日も仕事かー」「まだ水曜日か…」「今日は何時に帰れるかな…」

と、毎朝どんよりとした重い気持ちだったのが、転職後はそんなこと感じなくなりました。

もちろん毎日仕事しますし、裁量労働制と言っても、基本的には7時間働いています。

でも、7時間働かなければならないのと、7時間働いても働かなくてもいいという状況で7時間働くのとでは、気分がまったく違います。

そして出社するもしないも自分の自由、その日の自由。

別に「今日も一日頑張るぞー!」なんてイキイキした気持ちになるわけではありませんが、暗い気持ちになることはなく、いたってフラット。

このフラットな感情というのが、とても精神的に安定します。

疲労感の軽減(睡眠時間の確保と質の向上)

国家公務員時代は、毎日残業続きで心身ともに疲弊していました。

なので、週末はいつも昼まで寝ていました。本当は朝早く起きて、週末は好きなことで自由に過ごしたいと思っているのに、どうしても起きられない。どうしても眠い。

たまに早く仕事が上がっても、「早く帰りたい、早く寝たい」それだけ。

それが転職後は、何の努力をしなくても朝早くからぱっちりと目が覚めるのです。

この清々しさったら・・・!

国家公務員時代は、睡眠時間は5時間確保できればいいところ、5時間未満という日がザラでした。

今では6〜7時間の睡眠時間が確保できるようになり、ぐっすり眠ることができています。

平日も休日も気持ちよく目が覚めるため、精神的にすごく楽になりました。

精神的安心感

ストレスの軽減ともつながりますが、ホント精神的に安心できるようになりました。

転職前の私の不安は主に、

・この働き方を定年まで続けることなんてできない…(長時間労働やストレスフルな職場)

・定年後に活かせるスキルを身につけるすべがない

の2つでした。

それが、転職後は勤務時間が減って健康的な働き方ができるようになりました。

また、転職後の仕事はIT専門職で、そのスキルで独立している人もいるくらいです。

この道で独立してやっていこう!という野心まではありませんが、小さい規模であれば定年後も自力で仕事をすることができるスキルが得られます。

また副業ができるので仕事外でもスキルを身につけることができます。

今の仕事を続けながら他に収入を得るためのスキルを身につける方法がある」ということが将来の不安を大きく軽減させ、精神的な安心感を得られるようになりました。

一番大切にしたいものを手に入れることができた

このように、私は転職によって大きく人生を改善することができましたが、人によっては「え?」と思うこともあると思います。

例えば年収。私は約200万円も下がりました。

約200万円なんて大きな金額です。これを受け入れられない人もいるでしょう。

私は、「多少年収が下がっても」もっと健康的に働きたい、もっとスキルを身につけたい、もっと自由に働きたいという気持ちが強かったので、年収減でも転職しました。

おかげで一番大切にしたいもの(健康、時間、スキル…)を手に入れることができました。

人によって優先順位は異なります。

自分にとっては何が一番大切なのかをよく考えて転職することをおすすめします。

まとめ

国家公務員から民間企業へ転職した結果、給料や働き方など、どのような変化があったのかを公開しました!

実際に転職した人の実態を知ることで、転職前後の変化についてイメージが持てたのではないでしょうか。

「これなら私も転職できるかも…」と勇気や自信が持てるようになってくれたら嬉しいです。

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