鷹です。
30代後半でノンキャリ国家公務員(地方局)からノンキャリ国家公務員(本省)へ転職しました。
その後40代になって民間企業へ転職しました。
30代(特に後半)の公務員が転職するとき、20代や30代前半と違って、大きな失敗は許されません。
20代や30代前半であれば、失敗してもまた転職しなおすなどの方法はありますが、30代後半になってくると、その人自身が置かれた状況(家族がいる、住宅ローンがある…)や残りの人生の時間を考えると、そうそう失敗してられる余裕はありません。
なので、転職する際は、とにもかくにもただ一つだけ意識しないといけないことがあります。
それは、
優先順位をつける
ということです。
この一つにつきます。
「そんなの当然でしょ」と思う方は多いかもしれませんが、実はこの優先順位のつけ方がクセモノであり、そう簡単に順位付けできないのです。
私も転職活動をしていたとき、優先順位はつけたつもり(というか、特に考えなくても優先順位なんて決まっている)と思っていましたが、転職エージェントさんと話しているといろいろブレブレなところが露呈し、「まずは優先順位をつけてください」と指摘されました。
そこから一生懸命に優先順位を考えましたが、案外、時間がかかります。
自分の中では優先度が高いと思っていたものの、よく検討していくともっと優先度の高いものがあることに気づくなど。
ただ、時間はかかりますが、きちんと時間をかけて検討すればちゃんと優先順位はつけられます。
この記事では、優先順位のつけ方や条件設定の方法についてご説明します。
優先順位のつけ方
転職したいと考えたきっかけを思い出す
そもそも「転職したい」と考えるようになったきっかけはなんでしょうか。
・こんなに毎日残業ばかりで体がもたない…残業が少ない仕事がいい。
・転勤必須だけど、家族と離れるのは嫌だから転勤がない仕事がいい。
・お給料も十分、忙しすぎず暇すぎず。でもなんだかやりがいがないな。
など、「もっと違う仕事に就けないか?」と考えたきっかけがあるはずです。
きっかけを思い出すことで、自分が何を大事にしているのかがわかります。
ただ気を付けてほしいのは、転職を考えたきっかけそのものが第一優先順位であるとは限らないということです。
例えば、
・こんなに毎日残業ばかりで体がもたない…残業が少ない仕事がいい
というのが転職を考えたきっかけだったとしても、残業代のおかげで収入には満足しているという場合はどうでしょうか。
この場合、「収入は減っても残業が少ない方がいい」のか、「残業が少ない方がいいものの、やっぱり収入が減るのは困る(だったら残業を甘んじる)」のか、もっとよく考える必要があります。
まずは転職を考えたきっかけを思い出し、そこから「それは第一優先順位なのか?」を探っていくことが必要です。
自分が一番大切にしているものが何か考える
優先順位を考えるために、まず自分自身が何を大切にしているか明確にする必要があります。
「自分は何より時間が大事」
と思っている方、一見明確なようですが、これでは足りません。
なぜ時間が何より大事なのか?を深堀りする必要があります。
・家族と過ごす時間を増やしたいから
・推し活に時間を注ぎたいから
・体を鍛える時間がほしいから
「時間が大事」よりだいぶ明確になりましたが、もう少し。
・家族と過ごす時間を増やしたいから⇒家族と過ごす時間が一番幸せを感じられるから
・推し活に時間を注ぎたいから⇒推し活しているときが一番充実感を感じられるから
・体を鍛える時間がほしいから⇒モデル体型になって異性にモテたいから
最初の二つはよさそうです。
家族と過ごす時間や推し活している時間が一番幸せを感じられる、つまり一番大切にしていることです。そのためには時間が大事だといえますね。
一方、最後の一つはどうでしょうか。
承認欲求が満たされるという意味で、モテることそのものに幸せを感じられる人もいるでしょう。
または、将来の伴侶を見つけるために、多くの選択肢が欲しいと思って、モテたいと思っている人もいるでしょう。
モテることそのものが重要なのか、モテた先に素敵な相手を見つけることが重要なのかで一番大切にしていることが変わってきます。
また、仮にモテることそのものが目的だったとしても、モテる方法は体を鍛えるだけではないはずです。
(良いか悪いかは別にして)美容整形で見た目をよくするのもモテる方法の一つかもしれません。
そうすると、必ずしも時間が大事…とは言えなくなりますよね?
美容整形は一般的には高額ですから、「時間よりもお金が大事」ということになる可能性もあります。
自分が一番大切にしているものは何なのか深堀りして考えることで、優先すべきことが明確になってきます。
条件設定の方法
たくさんの条件を洗い出して検討する
さて、一番大切にしているものが明確になったら、あらゆる条件を土台に上げて、一番大切にしているものが満たされる、達成されるのはどういう条件がそろったときかを考えます。
今は満たされているがために、自分がいかにそれを大事にしているか気が付いていない要素が隠れていることもあります。
まずは重要か重要でないか関係なく、転職を検討するための要素になり得るもの全てを洗い出し、検討の土台に上げます。
・職種/業種
・具体的な業務内容
・収入(基本給、賞与、インセンティブ、残業代、各種手当)
・勤務時間(残業の有無、フレックス制度の有無)
・休暇、休日
・勤務場所/通勤時間(テレワークの有無)
・福利厚生
など
検討していく過程で、他にも大切にしているものに気が付くと思います。
例えば、「家族と過ごす時間が一番大切」である場合、時間が自由に使えるフリーランスが理想といえるのでしょうか?
おそらく答えはNOです。
家族を養う収入が必要ですし、娯楽も必要ですし、一人で楽しむ趣味も大事なはずです。
一番大切にしているもの以外にも大切にしているもの、譲れないものも念頭に入れながら検討していきます。
落としどころを見つける
一番大切にしていることや他の大切なことについてよく深堀りしたら、あとは落としどころを見つけていきます。
優先順位をつけるといっても、必ずしも0か100という状況にはなりません。
上にも書いた通り、「時間が一番大切」と言っても、時間が確保できるなら収入はいくらだっていいのかと言えばそんなことはないわけです。
なので、それぞれ落としどころを決めていきます。
・職種/業種
⇒今と同じ職種/業種でよい。
・具体的な業務内容
⇒職種/業種が今と同じであれば、多少未経験の業務もOK(仕事内容にはさほどこだわりなし)
・収入(基本給、賞与、インセンティブ、残業代、各種手当)
⇒現在の年収500万円(残業代抜き)が維持できればOKとする。
⇒固定残業代制であれば、残業代込みで550万円
・勤務時間(残業の有無、フレックス制度の有無)
⇒残業時間なしが理想だが、月20時間まではよしとする。
・休暇、休日
⇒年間125日以上の休日。有給は年間20日。有給消化率80%以上
⇒完全週休二日制(土日に自主的に仕事する可能性もなし)
・勤務場所/通勤時間(テレワークの有無)
⇒勤務場所は片道60分以内。テレワークメインなら場所は問わず。
⇒テレワークメインなら、残業は月40時間までよしとする(移動時間がないから)
・福利厚生
⇒多くは求めないが、一般的な福利厚生は必要(健康診断など満額補助金あり)
このようなイメージでしょうか。
例えば私の場合ですが、もっと専門性を身に着けられる仕事がしたいと考えていました。
当時の仕事ではお給料は十分にもらえており、その点満足はしていましたが、定期的に異動を繰り返し、特定の分野に強くなることができないことが悩みでした。
そこで、お給料は少し落ちてもいいから、専門性が身に着けられる仕事を探すことにしました。
そしてもちろんですが、お給料は少し落ちてもいいと言っても限度があるわけです。
なので落としどころとして、現在の年収より2割減まではよしとしようと決めました。
このように、優先順位はつけるものの、優先順位が低い条件についても最低ラインを決めるということが必要です。
それぞれの条件で落としどころが決まったら、その条件に見合う仕事を探していきます。
常に見直す
自分自身が一番大切にしていることを明確にし、そのための条件もそろいました。
あとはその条件に見合う仕事を見つけるだけですが、いざ転職活動していくと、拾えていなかった条件に気が付くことがあります。
たとえば、「条件がほぼ満たされる求人が見つかったけど、この職場はジョブローテーションの可能性がある。今の職種を極めていきたいのでジョブローテーションがある仕事は難しいな」など。
そうすると、条件一覧に「ジョブローテーションなし」が加わります。
そうやって常に条件面は見直していきます。
決めたらぶれずに転職活動をする
全ての条件が満たされる仕事というのはそう簡単には見つかりません。
そうすると、途中で妥協したい気持ちになることがあります。
「うわー、いろいろ条件が満たされてすごくいい求人。特に月の平均残業時間が10時間以下は魅力的!でも年収が450万円かあ…」
というシーンに出くわすことは大いにあり得ます。
そういうときに、「年収が希望よりちょっと低いけど、他の条件はほぼクリアしているし、何より残業が少ないからよしとしよう!」と例外的な判断をして転職してしまうと、
「家族と過ごす時間は増えたけど、年収が想定より下がったせいで自由に旅行や外食ができない…」という不満が生まれる可能性があります。
なので、よくよく検討して決めた条件は必ず徹底すること。
それか、よくよく検討して決めた条件が、実はそんなに重要でなかった場合(例えば、年収500万円以上とは言ったものの、450万円でも問題なく生活できる場合)は、そもそもの条件を変更するという対応が必要です。
決して、求人ごとに「例外的に」条件を緩めるといったことはしないように気を付けてください。
後悔の元になります。
転職エージェントの活用がオススメ!
優先順位の付け方は上記のとおりですが、自分ひとりの頭だけでは限界があります。特に初めての転職であれば、条件を列挙するといっても、そもそも何が条件になるのかわからなかったり…
また、転職を実現して環境が変わった結果、本当は大切だった条件に気がつくこともあったりします。
そうならないように、転職活動をするに当たっては転職エージェントの力を借りることをおすすめします。
転職エージェントは転職支援のプロです。ベテランのエージェントともなれば、転職を実現した人たちが、転職するまでの過程でどんなことに悩み、どうクリアしていったのか、また転職後にどんなことに困ったのかなど、転職にまつわるいろんな情報を本当にたくさん持っています。
また自分の考えが整理されていないときに、壁打ちの相手にもなってくれます。
優先順位をつける作業をするに当たっては、転職エージェントの利用をおすすめします!
まとめ
以上、優先順位のつけ方や条件設定について説明してきました。
優先順位が明確になり、適切に条件設定ができれば、あとはその条件に見合う仕事を探すだけです。
条件に見合う仕事はそう単に見つからないかもしれませんが、妥協せずに、「理想を必ず叶える」という強い信念をもって、ぜひ理想の転職が実現させてください!
★転職活動をしてみようかなと思った方!次の記事でおススメの転職サイトと転職エージェントを紹介しています。
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