公務員には老害が多い?そう言われる理由を解説!

30代後半公務員の転職

鷹です。

30代後半でノンキャリ国家公務員(地方局)からノンキャリ国家公務員(本省)へ転職しました。

その後40代になって民間企業へ転職しました。

いろんな経験、いろんな悩みを経て民間企業へ転職することを決断し、今は裁量があって自由な働き方をしています。

自分の転職経験を基に、転職したい、今の仕事を辞めたいと考えている公務員のお悩み解決のお手伝いができればと思っています。

職場の人が老害でさあ!もう何言っても聞いてくれないんだよね。

新しいことを提案しても、最後まで聞きもせずに「そんな方法は邪道だ!」って言って否定するんだよね。だからと言って代替案を出すわけでもなく、ただ現状維持しようとしていてさ。

良し悪しは合理的に判断してほしいよね。「邪道」とかかなり主観的な感覚だね…。

どうして「老害」と言われる人になっちゃうんだろう。

公務員には老害が多いのか?

結論、公務員には老害が多いと言えます。

それは、公務員(お役所)という環境は、老害になる要素を完全に備えているからです。

老害とは何なのか。なぜ公務員には老害が多いのかを以下で解説します。

そもそも老害とは何か

「老害」という言葉は、年齢を重ねた人が、自分の経験や立場に強くこだわり、周囲の人、特に若い世代に対して、一方的に意見を押し付けたり、威圧的な態度をとったりするような状態を指して使われます。

老害の特徴

「老害」と言われる人には次のような特徴があります。

経験や年齢に固執する
自分の経験や年齢にこだわり、若い世代の意見を聞き入れようとせず、自分の考えが絶対だと信じ込んでいる。

頑固で柔軟性がない
新しい情報や考え方を拒否し、過去のやり方に固執する。

周囲への配慮が欠ける
自分の意見や感情を優先し、周囲の人々の気持ちを考えずに発言したり行動したりする。

高圧的な態度
若者に対して上から目線で話しかけたり、命令口調で指示を出す。

感情を抑えられない
自分の思い通りにならないと、感情的になって怒りを当たり散らしたりする。

あなたの周りにも思い当たる人はいませんか?

公務員として働いているとき、私の周りには「老害」と言える人がいました。

どんな人だったかわざわざ説明するまでもなく、上記の特徴そのままです。

業務を改善しようと思って改善案を提案すると、なにかにつけて否定。

気に入らないと怒る、不機嫌になる。

まともな会話、議論が成り立たないので、なんにも前に進みません。

「老害」と言われる人は、現在地にとどまることしかできない、とどまることにこだわり続ける人たちです。

老害による周りへの悪影響

「老害」と言われる人が近くにいると、シンプルに迷惑に感じますが、それ以外にも次のような悪影響があります。

組織の活性化の妨げ
老害の存在は、組織内に閉鎖的な雰囲気を生み出し、新しいアイデアや意見が出にくい状況を作り出す。

人間関係の悪化
老害による言動は、周囲の人々との人間関係を悪化させ、職場や家庭におけるストレスの原因となる。

社会全体の活性化の阻害
老害問題は、社会全体の高齢化が進んでいる中で、ますます深刻な問題として認識されている。

人によっては、「うわー、あの人イヤだわ」と感じたら、距離をとって接触を減らすことでその不快な気持ちを回避しようとするでしょう。

あなた個人のストレスを軽減するためには有効な方法ですが、「老害」と言われる人がそこに存在している以上、組織の活性化の阻害や人間関係を悪化させるといった悪影響が残ります。

また、社会全体の活性化の阻害も大きな問題です。

一部の人に限られますが、お店や街中で怒り狂っている高齢者を見かけることはありませんか?

「高齢者に不親切な社会だ」「高齢者を切り捨てようとしている」「高齢者をもっと敬え!」etc…

新しい技術によってどんどん変わっていく世の中についていけず、「世の中を批判する」ということでしか自分を守ることができなくなってしまっているのです。

こういう人たちが社会にあふれると、「またクレーム入れられてめんどくさいから新しいことは辞めておこう」という風に、活性化とは逆向きに進んでしまいます。

なぜ老害になるのか

人はみんな、わざわざ人様の迷惑になる人間になりたいとは思っていないはずです。

なのに、なぜ「老害」と言われる人になってしまうのでしょうか?

冒頭で触れたとおり、「老害」と言われる人は、社会や価値観が急速に変化する世の中に適応できず、自分が培ってきた経験や価値観に固執してしまう特徴があります。

そしてその傾向は、前頭葉の働きが関係しています。

前頭葉と老害の関係

前頭葉は、人間らしい高度な思考や行動を司る機能を司っています。

例えば、「考える」「判断する」「計画する」といった高い認知能力を担っています。

また、感情をコントロールし、理性的な行動を取り衝動的な行動を抑制するといった、社会的に適切な振る舞いを取るように働いてくれます。

そして、異なる視点から物事を考え、新しい状況に適応したり新しいアイディアを生み出す創造力というのも前頭葉の機能によるものです。

さて、ここまで聞いて思い当たることはないでしょうか。

そうです。「老害」と言われる人は、このような能力に欠けています。つまり前頭葉の機能が正しく働いていない人たちです。

前頭葉の衰え

「老害」というくらいですから、これらの問題点は高齢者に見られる特徴であり、「老害」と言われる人たちは「前頭葉が衰えている」と考えられます。

前頭葉が衰えると、十分に機能しなくなり、判断力が低下する、感情のコントロールが困難になる、そしてそれらによって社会性が低下してしまい、「老害」と言われる様々な態様をさらすことになるのです。

なぜ前頭葉が衰えるのか?

そうすると次に気になるのは、なぜ前頭葉が衰えてしまうのかという点です。

前頭葉は、脳の他の部分と比較して加齢の影響を受けやすく、機能が低下しやすいという特徴があるそうです。

また、長期的なストレスが脳の神経細胞を損傷させ、前頭葉の機能を低下させる可能性もあるそうです。

ストレスのある生活を避ける…ということは何とか努力できそうですが、加齢ばかりは回避しようがありません。

加齢を回避できないということは、前頭葉の衰えを防ぐことはできないのでしょうか?

いいえ、実は前頭葉の衰えを防ぐ方法はあります。

老害を防ぐために

「老害」と言われる人にならないようにするためには、前頭葉の衰えを防ぐことが重要と言えます。

そして、前頭葉の衰えを防ぐためには、脳へ刺激を与え続けるという事が大事です。

脳には「可塑性(かそせい)」という特性があり、これは年齢に関わらず新しい神経回路を形成する能力です。

この特性により、高齢者でも適切な刺激を与えることで、前頭葉の機能を維持したり、場合によっては改善したりすることができるそうです。

前頭葉に刺激を与え続ける、つまりは学び続けるということです。

学びによって脳を刺激し、さまざまな視点を身につけることで前頭葉は鍛えられます。

学びといっても、学生時代のように机にかじりついて教科書を読んで試験を受ける…ということではありません。

読書をしたり、自分とは違う仕事をしている人と会って話をするなど、毎日同じ生活をしていただけでは触れられないことに触れていくということです。

それだけで前頭葉は活性化され、柔軟さが育まれていきます。

裏を返せば、前頭葉は加齢には抗えないので、刺激を与えることをやめたらまた機能が低下してしまうということです。

公務員に老害が多い理由

ここまで読んでいただいた方なら、公務員に老害が多い理由はもうおわかりでしょう。

公務員の世界の特徴を以下に挙げてみます。

・前年踏襲が基本で、前例なくして新しいことに取り組む習慣がない

・その年の予算を獲得するために2年前に予算を組んでいるため、予算を組んだときと実情が変わっていたとしても現状に合わせて施策を変更することができない(=臨機応変さが求められない)

・今でこそ中途採用が増えてきたが、基本的には新卒からずっとその組織で働き続けている人たちで形成されたコミュニティのため、外部の空気に触れる機会がない

・世の中が不景気になったとしてもクビにはならないし、給与やボーナスも多少抑えられたとしても大幅に減ったりなくなることはない

これらの特徴はまさに、前頭葉が衰える特徴です。

今までやってきたことを淡々と続けるだけで、特別に努力しなくても生きていける世界なのです。

脳に対する刺激がないために、公務員の世界だけで生活している人にとっては、前頭葉が衰える要素しかありません

そうすると、必然的に「公務員には老害が多い」という状況が生まれてしまいます。

老害と言われる人に出会ったら

「老害」と言われる人に出会ったらどうすればいいのでしょうか。

答えは一つ。

相手にしないことです。

決して相手を説得しようなんて考えてはいけません。

何と言っても、前頭葉が衰えていて柔軟に物事を考えることができませんので、理論立てて説明したところで理解されることはありません。

どうせその人はあなたより幸せになることはありません。というより、幸せじゃないから他人の意見も受け入れられないのです。

公務員こそ転職活動!

私が公務員の方に対して「転職活動」をおすすめすることは、ここにもあります。

転職はしなくても、「転職活動」することで、非常に多くの刺激を受けることができるからです。

転職活動の中で、転職エージェントや企業担当者といった公務員ではない人たちと触れることができるのはもちろんのこと、世の中の企業がどんなことに課題を感じてどんな取り組みをしているのか、それはどんな理屈からきているのか…と本当にさまざまなことを知ることができます。

転職活動することでそれが前頭葉への刺激になり、閉鎖的な公務の世界を改善できる可能性にもつながると思っています。

まとめ:学びをやめてしまった人は誰でも老害になりえる

公務員に老害が多いのは事実であり、その理由はこれまで触れたとおりです。

刺激のない世界にいつづけるのであれば、自主的に外の世界と触れてみるなど、何かしらの刺激・学習をしつづけることで「老害」と言われる状態になることを防ぐことができます。

学ぶことをやめてしまった人は、誰でも「老害」と言われる人になりえてしまうのです。

「老害」を防ぐために、転職しない転職活動もおすすめですよ!

★転職活動をしてみようかなと思った方!次の記事でおススメの転職サイトと転職エージェントを紹介しています。

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